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「不動産ビジネス 成功への道」
-第78回-
不動産経営の7つの鉄則(その1)
「不動産経営の鉄則みたいなものはありますか?」
ある人から聞かれました。
色々な分野で「鉄則本」を見ます。
不動産経営でも、多くの基本があります。
その一部は、著書「これからのビル経営」でご紹介しております。
基本のことなので、知っている人にとっては、当たり前のこと。
しかし、実際には、基本を実行できていないことも多いです。
そこで、
不動産経営で「これだけは押さえたい」ということを7つに絞り、
7回に分けてご紹介します。
第1回目は「立地に応じた経営」
不動産は、その名の通り、動きません。
つまり、その立地を前提に、土地・建物の使い方を変えるということです。
オフィス需要が多い地域か、店舗の需要が多い地域か、住宅需要が多い地域か。
これらを踏まえて、経営せざるをえないことがほとんどです。
まずは、需要が多い地域に、不動産を所有することを目指します。
当たり前のことと思いますが、実際には、この基本を外して、現在の賃貸状況や利回りに目が行き、既存ビルを購入しているケースを見かけます。
気を付けたいのは、一時的な需要の盛り上がりに乗ってしまうこと。
これを防ぐためには、まず、その土地が、その都市の中で、どのようなポジションであるかをよく考えることです。
また、時代とともに、街が変わります。
オフィス需要が少なくなる地域もあるでしょう。
そもそも、オフィス需要が少ない地域で、オフィスビルを持っていることもあるでしょう。
では、このとき、どのようにすれば良いか。
基本は2つ。
一つは、他の用途に変更する。
これには、大きく2つあります。コンバージョンと建て替え。コンバージョンだと、たとえば、建物は残しつつオフィスを住宅に変更する。
もう一つは、少なくなった需要を取り込む。生き残りを図るということ。
空室ができたら他のオフィスビルからテナントを引き抜く。そのためには、競合ビルより選ばれる状態にしておかなくてはなりません。
これらのうち、どれを採用するか。
それぞれのケースで、数字を使って試算することは必ず必要です。これを踏まえて判断しましょう。