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「不動産ビジネス 成功への道」
-第64回-
金融緩和は続きそう。でも、先はわからないから・・・。
先週金曜(1月29日)、日本銀行(日銀)が、世の中に出回る現金を増やす(減らさない)ため、マイナス金利を導入するとしました。
この日銀の方針を決めた、日銀の政策委員会・金融政策決定会合では、マイナス金利の導入は賛成5人・反対4人でした。
反対の理由には、複雑な仕組みが混乱を招く恐れがあるなどでした。
やはり、わかりにくかったようで、当初、株式市場や為替市場は乱高下しました。
単純化すると、金融機関が、日銀に、今預けているお金の残高より多く預けると、お金が減る(マイナスの金利を付ける)としました。しかも、金融機関が持っている現金が増えれば、その分、日銀に預けているプラス金利(ゼロ金利を含む)の残高から差し引くということです。現金を使いなさい、ということです。
今でも適切な融資先(投資先かもしれませんが)を探している金融機関が多いと思いますが、お金は、どこに向かうのでしょうか。
この議案に反対した委員の一人が、今年6月に任期になります。
昨年も委員が代わりましたが、より、日銀総裁の考え方に沿った人になる可能性は高いでしょう。
そうすると、現在の金融緩和が当面は続くことが考えられます。
事業性が高い案件を持つ企業にとっては、当分、資金調達のチャンスが続きそうです。
不動産市場には既に大量のお金が向かっていますが、他に適当な融資先・投資先がないと、これからも、不動産市場にも流れ込んできそうです。
とはいっても、お金は世界を駆け巡るので、アメリカの金利政策や他の国の景気等の影響で、先のことはわかりません。
それでも、変化したときに、事業がどうなるかをシミュレートし、対策を考えることはできます。