三つ星オフィスビル構築コンサルティング

不動産ビジネスの基本を知る、使う。

株式会社リアルエステート・アドバイザーズ

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「不動産ビジネス 成功への道」

-第29回-
お客様のことを考えたら・・・“お立ち台”だった。

いつの頃からか、デパートや郊外のショッピングセンターのトイレで、男性用トイレ(ブースの中)に、小さな子供を座らせる椅子が置かれるようになりした。
時代の変化に対応したものです。

オフィスのトイレも、昔と比べてずいぶんと変わりました
オフィスビルで、新しいビルと古いビルで、ひと目でわかる違いの一つが、トイレです。
古いビルですと、床・壁がタイル貼で、便器の形は丸っこく、いかにも大量生産のもの。
水を流すときも、ボタンを押す、レバーを手で操作する。
もっと古いものだと、定期的にタンクから水が流れる方式のものもあります。
暗く、汚く、臭いがあるイメージが強いですね。

ところが、新しいビルでは、すっきりと、明るい空間という印象を受けるビルが多くなっています。
木目を使った内装、白を基調としたデザイン性が高い内装とし、高級感を醸し出しています。
床はビニル系のシート、壁は樹脂を紙に含ませたプラスチック系の表面材や木質のパネルを使っているものが多いです。
また、ブースの壁は天井まであり、個室化しています。
便器はデザイン性が高いもので、センサーで自動洗浄。
手を洗うときも、自動で水が出て止まります。
器具に触れなくても良いというのは、トイレを利用する人にとって清潔でもあります。
また、これらのことは、節水や汚れの軽減にもなります。
もっと大切なことは、トイレは、テナントの女性社員にとっては、身だしなみを整える空間でもあります。
そこで、一人一人の歯ブラシなどを入れられるボックスを設置したり、ストッキングをはき替えることのできる折り畳み式の着替え台を設置したりします。

1990年代半ばに、私が再開発に携わっていたビルに、女性社員が必要だろうということで、トイレのブース内に、この着替え台を設置しました。
当時、ジュリアナ東京というのが流行っていたので、冗談半分、私たちはこの着替え台を「お立ち台」と呼んでいました。ジュリアナ東京らしきものは、今でも、TVなどで、バブル期の象徴として放送されることがあります。フロアより一段高い狭い台の上で、若い女性が踊っているものです。
ビル内で一息つけるのは、リフレッシュコーナーがあれば別ですが、トイレと給湯室くらいです。
その空間が、暗くて汚いのと、明るく高級感があり、個室化されているもの。ビルを見に来たときの印象が違いますし、日々の仕事の合間のリフレッシュにも大きな違いがでます
あなたのビルは、時代にあったトイレにしていますか?