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「不動産ビジネス 成功への道」
-第119回-
地価公示で何を見る?
今週、地価公示が国土交通省から発表されました。
全国の状況、大都市圏の状況等も公表されています。報道では、全国的な地価の上昇基調や下げ幅の縮小、地域全体の状況を中心に話題になっています。これはこれで大切です。これは、想定する読者が幅広いからやむをえないと思います。
しかし、それぞれの人にとっては、これら以上に大切なことがあります。
それは、
“所有する不動産、または購入しようとする不動産では、どうなのか?”
“今後、どのように動きそうか?”
市町村全体としての話も大切ですが、その中で動きに違いがあることは多いです。
公示価格は、“今年1月1日時点”の調査地点である“標準地”の“更地”としての価格を示しています。
標準地の数は限られます。そこで、“所有地や購入検討地に最も似ていると思われる標準地”の公示価格を参考とします。多くの標準地は、過去からの推移が分かります。それを見ることで、過去と比べて、どのような水準にあるかが分かります。
そして、今後、どのように動きそうかを考えるときは、今回の価格となった背景を理解すること。
例えば、新たな大規模店舗のオープンが原因で地価が上昇したのであれば、その効果がどの程度続くのか、集客状況はどうなのかというようなことに着目します。低金利での融資が原因であれば、それが変化した時は地価にも影響する可能性が高いということです。
地価の変化には原因があります。その原因は何か。複数の原因が組み合わさっていることもあります。原因が変化するとき、地価も変化する可能性があります。
それが、所有する不動産または購入しようと検討している不動産にどのように影響しそうか。これを考えてみてはいかがでしょうか。