更新
「不動産ビジネス 成功への道」
-第116回-
35,000人の全社員が、どこでも働ける。
富士通が、働き方改革の一環として、全社員約3万5千人を対象に、場所にとらわれない働き方を可能とする「テレワーク勤務制度」を、今年の4月から正式導入すると発表しました(2月28日)。
30年ほど前に、サテライトオフィスなどが話題になりました。しかし、その後、あまり話題にならなくなりました。理由の一つは、パソコン、通信環境、セキュリティ方法など、情報の受け渡し・共同作業などができる環境ではなかったことがあるでしょう。
この点、大きく変わりました。
技術の進歩が、私たちの仕事の仕方や生活を、格段に変えています。
育児や介護などへの対応が必要になってきたという社会的な事情もあるでしょう。
技術的には、場所にとらわれない働き方が可能となっても、実際にこれが一般的になるためのカギは、“上司の意識”なのではないかと思います。
テレワークだと、“部下をマネジメントできているか不安”など、“部下に目の前にいてほしい”という、古くからの上司の気持ちが、テレワークの最大の障害かもしれません。
しかし、情報・通信技術・ソフトの進化とともに、若い頃からネットの中で様々なことを行っている(特に、若い)人々の意識は、これらの障害を吹き飛ばしてしまうのではないでしょうか。
そうすると、オフィスビルや住宅に求められるものが変化するでしょう。
オフィスであれば、必要な面積が減ったり、必要な機能が変わったりする可能性があります。
その時代に合ったものを提供する。多くのビジネスに共通することです。不動産ビジネスも、これにあてはまります。
5年後、10年後。あるいはもっと早く。あなたがお持ちの不動産にも、この影響が及ぶ時期が来るかもしれません。