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「不動産ビジネス 成功への道」
-第114回-
賃料の休日
多くの都市で、賃貸オフィスビルの空室率が低い状態になっています。
空室率が低いと賃料が上がる・・・
これまでの認識です。
しかし、今回は、必ずしもそうとは言えない状況のようです。
全体としては徐々に上がっているようですが、空室率の水準を考えると、以前の上がり方とは異なります。
先週土曜日の新聞に、東京23区では、昨年10月から12月の間で、6か月以上のフリーレントがあったオフィスビルの賃貸借契約は約23%という記事がありました。
タイミングが合ったのですが、その前日、親しい不動産業界の関係者数人と集まった時に、このフリーレントの話題が出ました。
東京都心の大規模なビルでは2年間のフリーレントというものがある。その賃貸借契約の当事者ではありませんが、会社が違う複数の人からの話でした。様々な情報が溢れる時代、誰でも発信出来るからこそ、情報源の信頼性が重要になります。
そういえば、入居後しばらく賃料の支払いがいらないフリーレントと別に、レントホリデーというものもあります。“賃料の休日”。
毎年、ある月は賃料の支払いがいらない。一方、貸主にとっては賃料が入ってこない月。
誰が考えた言葉か知りませんが、よく考え出すものだと感心します。
東京都心では、まだまだ大規模ビルが建築されます。しかも、立地の良いところが多いです。歴史に学ぶことは大切です。ただ、同じことが起きるとは限りません。
現在の状況と将来を見通し、現在の状態が良くても、今後を見据えた対策を打つことが肝心です。
※内容を一部修正しております。