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「不動産ビジネス 成功への道」
-第91回-
固定資産税の二重払いかも。
数年前から、固定資産税の課税ミスが各種の報道で、話題になっています。
この話題の中心は、土地と建物(固定資産税では、「家屋」という言い方です)。どちらも、市の職員等が課税の基礎となる評価額や税額を計算します。
総務省が平成21年度〜平成23年度について調べると、回答した市町村(累計1,544団体)のうち97%で税額修正があったという結果でした。修正には、増額と減額がありますが、土地は68%、家屋は約60%が減額です。
ミスの主なものは、税金計算の基礎となる「評価額」の誤り、軽減措置等の誤り、壊した建物への課税です。
ミスが発生する原因は、様々あるようですが、大きな原因は、限られた人数で一度に多くの土地や家屋の評価を行うということ、個々の土地・家屋の評価・計算について、必ずしも土地や建物の専門家が行っているわけではないということではないでしょうか。
マニュアルやコンピューターシステムはあっても、使うのは人です。ミスは発生すると思っていた方がよいでしょう。
ところで、土地と建物に注目が集まりがちですが、固定資産税には「償却資産」への課税があります。
今日の主題は、これです。
毎年、あなたの会社が申告した上で、支払う税金です。
これについて、二重払いの可能性があることはご存知でしょうか?
先日、ある方から、「家屋として税金を払いながら、償却資産としても税金を払っているケースがあるのです。」という話を聞きました。
二重払いになる原因を聞くと、“確かにあり得るな”と思いました。そこで、先日、あるクライアントとの打ち合わせの際、念のため、役所に提出している台帳を見てもらったところ、二重払いの可能性があるということがわかりました。
その法人では、償却資産に対する年間の税額が数百万円あり、しかも、二重払いの部分と思われる部分が多数見つかりました。そこで、一度、詳しく確認した方がよいな、ということになりました。
固定資産税は、毎年、支出するコストです。あなたも、一度、確認してはいかがでしょう。