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「不動産ビジネス 成功への道」
-第87回-
その支出が、実は、総コストを抑える。
不動産オーナーにとって、コストの削減は大きな関心事です。
日々の修繕など、できるだけ少なく済ませたい。
これは、よく聞く話です。
放っておいても、大きな問題にならないようであれば、できるだけ先延ばしにするというのも一つの方法です。
しかし、長く所有するのであれば、もう一つの視点を持ってはいかがでしょうか。
それは、寿命を延命できるのであれば、処置することを考える。
建物は物なので、劣化することは避けられません。
そのため、たとえば、屋上防水工事、空調設備の取替工事など、10年とか15年に一度、大きな費用がかかる工事が出てきます。
そして、建物は、多くの場合、40年・50年、あるいはそれ以上の長い期間、使い続けます。
仮に、50年間、建物を使用するとしましょう。
通常であれば、15年に一度、多額の費用がかかる工事があると、次は、30年目。その次は、45年目。計3回です。
もし、日々のメンテナンスを適切に行うことで、寿命が3年延び、最初の大規模改修が18年目になったとしましょう。次は36年目です。計2回。
寿命を3年伸ばすことで、大規模な改修が1回少なくて済みます。
日々のメンテナンスの効果は、お金の面で考えても、高い効果があることがあります。
特に、賃貸不動産として長く所有するつもりであれば、今だけのコスト削減だけでなく、このような視点でのコスト削減も意識してはいかがでしょうか。