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「不動産ビジネス 成功への道」
-第16回-
同じものを見ても、実は、見えるものが違う
同じニュースを聞いても、同じ本を読んでも、人によって受け取り方が違います。
また、
同じ人でも、読み飛ばしてしまう記事と、小さくても目に留まる記事があります。
そして、同じ記事を読んでも、読む人によって、その情報から得るものが違います。
たとえば、
2年前に、日本銀行の金融緩和が始まりました。
その後、円安となり、株式や不動産の価格が上がり始めました。
そして、最近、日銀の最高意思決定機関である審議委員が変わるというニュースがありました。
気に留めない人。
“そうなのだ”と受け取る人。
“しばらく、今の金融緩和は続きそうだ”と受け取る人。
この違いは、どこに原因があるのでしょうか。
一つは、自分に直接関係ないと思っていること。これは、気に留めない人。
もう一つは、自分に直接関係がありそうだと思いつつも、その情報の意味するところを知っているか、知らないかということ。新しい審議委員が金融緩和賛成派ということを知っていれば、今後も金融緩和が続く可能性が高そうだという予測ができます。
これが、“そうなのだ”と受け取るか、“しばらくは、今の金融緩和は続きそうだ”と受け取るかの違いになります。
貸ビル経営でも、同じです。
あなたがお持ちのビルに近いところで、工事現場があります。
素通りする方がいます。
建物が建つのだなと思う人がいます。
看板に近寄り、オフィスが建つのか、マンションが建つのか、どの程度の規模の建物が建つのかなどを確認する人がいます。
確認したうえで、所有するビルの経営に影響するかどうかを考えてみる人がいます。もしかすると、今、あなたのビルに入居中のテナントのところに、建築中のビルオーナーから移転の話が持ちかけられるかもしれません。
意識の持ち方で、建築現場という同じものを見ても、その後に、見える世界が違います。
ビル経営で必要な項目を確認し、“それぞれの項目は何から影響を受けるか”
これを意識しておくと、気付くことが増えます。
わかっていても、再確認してみるのもよいのではないでしょうか。