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「不動産ビジネス 成功への道」
-第167回-
あの建物が、大地震で崩れる?
普段買い物に行っている建物が、大地震で倒壊する可能性が高いことがわかったら・・・
あなたはどうしますか?
多くの人が利用する大規模な建物や都道府県等が指定する幹線道路沿いの建物は、耐震改修促進法の2013年改正で、耐震診断を行わなければならず、それを都道府県等が公表することになっています。
既に公表された地域はありました。
耐震化費用が高額ということで閉鎖された旅館などの報道が記憶にある方もいることでしょう。
東京都の公表は未だでしたが、昨日、公表しました。
リストは建物名なので、すぐにはわからなくても、住所も載っているので、調べると、どの建物かわかります。
その中に、震度6強から7程度の地震で、倒壊・崩壊する可能性が高い、又は、その可能性がある建物も具体的にわかります。
この震度は、2011年の東北の地震や2016年の熊本の地震で起こった震度です。
公表されたリストの中に、東京の渋谷の風景で目立つ“あの建物”がありました。
その他にも、知っている人の多い建物があります。
これらの建物の一部は、報道で知っている方もいるでしょう。
これらの耐震診断が義務付けられている建物とは別に、多くの人が利用する建物で、大地震が起きると倒壊等する可能性が高いものがあります。
耐震診断で耐震上問題があるとわかっていても、利用している人に知られていないものは多数あると思います。
私も、雑談の中で、建物の所有者(貸主)やテナントから話を聞いたことはあります。それぞれ別の建物です。
所有者からは、耐震改修したいけれど、小売業のテナントが協力してくれない・・・、立退料は高額になりそうだし・・・
テナントとして入居している方からは、営業しているので、代わりの店舗が手当てできないと・・・
このような建物は、うまい“たとえ”がないのですが、
利用者からすると、
“いつ分解するかもしれない乗り物に、そうと知らずに乗っている”
という感じでしょうか。
あなたは、そのような乗り物を運行している会社を、どう思いますか?
自分の会社で、そのような乗り物を所有していることがわかったら、あなたは、どうしますか?
商売人としての姿勢が自ずと出てくる問題です。