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「不動産ビジネス 成功への道」
-第123回-
守・破・離。
武道や茶道の修行で使われる言葉、「守破離」。
ご存知の方も多いでしょう。
師匠から、基本となる型(かた)を教わり、身に付ける。
その後、自分で工夫を加える。
さらには、独自の型を作る。
武道などに限らず、不動産ビジネスを含めて、様々な仕事でも、この段階は同じです。
特に、基本となる“型”の大切さは、このコラムの第95回でお伝えしました。
たとえば、賃貸オフィスビル事業。
“どのようなオフィスビルを提供するか”という商品企画から始まり、テナント募集、テナント対応、管理を含めた日々の業務があります。
これらの業務には、どの企業、どのビルでも共通することは多々あります。
そして、経験豊富な企業では、様々な型を持っています。型があると、より短い時間で高い成果を出しやすくなります。また、同じことに対して、担当者毎に、違った対応をしてしまうということを防ぎやすくなります。
しかし、実際の運用は、型にはまったことだけでは対応できないことは多いです。ビルオーナーのビル経営に対する考え方、ビルの状況、テナントの状況など、基本である“型”を変更した方が良いことも多々あります。
これができるのが、「破」。いわば、応用。型を十分に習得していて初めて、これが可能となります。ブレてはいけない部分をしっかりと理解しているから、応用ができます。
そして、ビジネスの環境は時代とともに変わります。
たとえば、情報通信技術が進歩したことで、これに対応したビジネスの仕方に変える。わかりやすいのは、テナント募集。昔は、リーフレットやパンフレットといった紙で、ビルの紹介をしていました。今でも、これらは大切です。しかし、パソコンやスマホで、インターネットを利用した情報を見ることが多くなりました。これまでの紙媒体での型を生かして、新しい情報提供の型が必要になります。
あなたの不動産ビジネスでは、この「守破離」。どのように運用していますか?