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「不動産ビジネス 成功への道」
-第107回-
安全と資産保全のため。
今年も残すところ1週間になりました、この頃になると、近所で聞こえる「火の用心」の声。
昨日は、新潟の糸魚川市の商店街で大規模な火災がありました。
この火災が広がった理由は様々あるようですが、火災は、人と物、ともに大きな損害を与えます。
これまで、ビル火災での被害が大きな話題となったことがあります。
その中には、本来、避難するための階段や延焼を防止するための扉が機能しなかったものがあります。
たとえば、防火扉の近くや非常階段にテナントが物を置いていたことが原因です。
“使う人は、あまりいないから”
と思って、物を置いたのかもしれません。
その状態が続いていて、“置いてはいけない”という感覚が薄れていったのかもしれません。
しかし、火災が起きて地上に逃げようとした時、物が邪魔して逃げにくい、または扉が閉まらず煙が広がったという結果になりかねません。
テナントの社員をはじめ、建物にいる人々の生命にかかわることです。そして、消防活動を妨げることで建物の被害を広げてしまうかもしれません。
消防の検査があれば指摘があるでしょうけれど、まずは、テナントの社員に、“物を置いてはいけない”という意識を持ってもらい、実行してもらうことが大切です。
対策の例としては、賃貸借契約上の義務として決めておくこと、避難訓練をすること。
契約上のルールとして定め、単に書面だけでなく、訓練に参加してもらうことで実感してもらう。
あなたの建物では、これらが決められ、守られるような対応をしていますか。