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「不動産ビジネス 成功への道」
-第40回-
原価管理
商売では、原価管理は大切なことです。
商品・サービスをお客様に提供するためには、様々な費用が必要となります。
良い商品・サービスを提供し続けるためには、相応の費用(原価)は必要です。それと同時に、日々変動する原価を適切に把握し、対処することも大切です。
利益を上げ続けるには、それぞれの費用について、内容と金額を的確に把握し、それを見直さなくてはなりません。
しかしながら、ビル経営では、これが適切にできていないことあるのではないでしょうか。
賃貸オフィスビルの収支改善対策を依頼されたときのことです。
そのビルは、賃料の値下げが続き、今後しばらく、値上げを期待できそうにない状態でした。
そこで、支出の見直しとなったのです。
まず、そのビルの事業計画を担当する人から話を聞きました
貸ビルを運営するには、様々の費用がかかりますが、その中に、賃料や共益費と別に、テナントが使用した分に対して料金をいただくもの(付加使用料)があります。
代表的なものが電気料や空調費です。
テナントが貸室内で使用した分はテナントに請求します。
分析すると、そのビルでは、ある項目について、テナント部分で発生する費用より少ない金額しか請求していないことが判明しました。つまり、原価割れです。本来、ありえないことです。
おそらく、ビル竣工後、外部に支払う費用(原価)が増えていたけれども、ビル全体として利益が多かったことから、見直しをしていなかったことが原因だったと思われます。
原価管理の意識がなかったのです。
ビル経営でも、他の商売と同じように、売上維持・増加が最も大切ですが、原価管理も大切です。
貴方のビルで、本来得られるべき、気づかない利益がありませんか。