更新
「不動産ビジネス 成功への道」
-第36回-
ライバルを知る
空室にテナントを募集すると、企業は、立地・賃貸面積・賃料等の条件から、内覧するビルを決めます。
通常、複数のビルが移転候補になります。
あなたは、所有ビルが比較検討されそうなビルを知っていますか?
「数多くあるから、そのようなものはわからない」
という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これは、一般の商品やサービスでいえば、お客様が比較検討する他社の商品等がどのようなものかを知らずに商売していることになります。
なんとなく知っているのと、具体的なビルの状況を目で見て確認するのでは大きな違いです。
少なくとも、最寄り駅が同じビルで、所有ビルとテナントが比較しそうなビルは、現地を見る、調べてみることは大切です。
不動産は、現地・現物が基本です。
そのうえで、データを比較する。
より実感を持って、改善点に気付くことは多いと思います。
最新ビルの動きもチェック
最新のビル、特に、大手不動産会社が建築するビルは、最新の運営の仕方、設備を導入しています。
想定する企業層が違っていても、現在の企業が必要としているものである可能性が高いです。
あなたが所有するビルに、必ずしも、すぐに必要なものではないかもしれませんが、世の中の動きを知るうえで、役に立ちます。
特に、所有ビルのテナント層と重なる新築ビルが建てられる場合、直接、影響する可能性があります。過剰な設備などということがありえますが、確認は必要です。そのうえで、判断しましょう。
少なくとも、所有するビルがある地域で賃借需要があったときは、見劣りしないビルにしておく。
そのためには、日頃から、地域の競合ビルの状態を把握することは有効です。