三つ星オフィスビル構築コンサルティング

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株式会社リアルエステート・アドバイザーズ

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「不動産ビジネス 成功への道」

-第3回-
“何の事業か”これで大きく変わる。「テッセイ」の例

あなたは「テッセイ」という会社をご存知でしょうか?

正式名称は「株式会社JR東日本テクノハートTESSEI」
これまで、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」や日経ビジネスなど、マスコミで多く取り上げられてきたようです。

先日はじめて、この会社のことを知りました。
この会社、新幹線のお掃除の会社です。
新幹線の清掃時間は乗客の乗降時間を除くと7分間。この間に1両(約100席)を一人で清掃する。パートで採用しても半数近くが1ヶ月で辞めるということです。
その会社の役員によると「積極的に応募してくる人もまずいない、どちらかといえば誰もやりたがらない仕事でした」。

ところが、10年ほど前に、自分たちの仕事を、新幹線を利用するお客様の“旅の思い出”につながる「おもてなし」あるいは「サービス」と位置づけたのです。
駅や新幹線車内の空間は、お客様をおもてなしするステージ。

そして、それを実現し、浸透させるために各種の仕組みを作り始めました
・グリーン車の清掃担当を、目指すサービルのモデル化する。
・制服を替える(制服を替えることにも、「今までのものが一番いい」という抵抗があったそうです)。
・「エンジェル・リポート」という、ほめる仕組み
・待機場所の環境改善(プラットホームの下に待機所があるのですが、夏は暑く、冬は寒い。ここにエアコンを入れた)
・人事制度を替えた(正社員採用試験は“45才以上+現場長推薦”だったものを、“20才以上+パート歴1年以上”へ)
その他、多くの仕組みを作っています。

これらの仕組みを、徐々に作り上げていったのです。

その結果、多くのメディアで取り上げられ、オリエンタルランドからの見学、アメリカの運輸長官の視察、ハーバードビジネススクールから教材にできないかといわれるまでに注目されるようになりました。

貸ビル業も同じであろうと思います。事業をどのように定義づけるか、それを実現するためにどのような仕組みを作り上げるか。
あなたが提供するものは何でしょうか?
そして、それを実現するための仕組みはできていますか。