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「不動産ビジネス 成功への道」
-第117回-
“なんだかな・・・”
ある地方都市の賃貸アパートを購入したいという方からの相談がありました。
ようやく希望に合う物件を紹介されたということ。
物件紹介を依頼したのは、名の知れた仲介会社。
相談者の話では、仲介会社以外に、地元に詳しい人に確認したところ、住宅地として良い地域で、地盤もしっかりしているということでした。
建物は築20数年、大手の会社が建てたものです。
念のため、土地・建物についてのチェックポイント等をお伝えしておきました。
しばらく経って、
“現地の確認もし、今後も借り手がいそうな立地だし、購入したいと思う。特に問題はなさそうだけれど、重要事項説明書を見てもらえるか”ということなので、内容を確認しました。
書類を見る限り、格別、不都合と思われることは、ありません。
しかし、立地の確認のため、私が、他の資料を調べてみると、地震の際に液状化の可能性があります。
相談者が言うには、仲介会社の資料や地元の人の話だと、液状化は聞いたことがないそうです。
しかし、“なんとなく、気になった”ので、私がもう少し調べると、今回の物件がある場所は、地元の行政の資料によれば、液状化危険度が大きいという色付がされています。
そこで、相談者に、仲介会社への再確認を依頼しました。また、行政への確認と、造成した会社への液状化対策の有無を確認してもらいました。
結果として、液状化する懸念は残ることが判明しました。
実際に液状化が発生するのか、発生した場合にどの程度の損害がでるか。
これはわかりません。
しかし、リスクの存在は判明しました。
不動産ビジネスに限らないことと思いますが、
この“なんだかなあ・・・”という感覚。
とても大切だと思います。