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「不動産ビジネス 成功への道」
-第94回-
良い経営者は、改修資金がない?
「ビルの改修資金がない」という方がいます。
これに対し、
「減価償却費分が現金で残っているはず」という方がいるようです。
確かに、減価償却費は、会計では費用となりますが、現金支出はありません。
そのため、理屈では、現金として残っているはずです。
それを積み立てていれば、改修資金に充てられます。
一理あります。
では、現実に、現金を積み立てている経営者はどれほどいるでしょうか。
多額の現金を残している経営者がいる。
それは、経営者として、お金を有効に活用していないということではないでしょうか。
人・物・金・情報といった経営資源をできるだけ活用することが経営者の役割だと思います。
そうすると、
「ビルの改修資金がない」
というのは、資金を有効に活用している状態です。
これは、他の事業でも同じです。
事業として必要な資金をいかに準備するか、これも経営者の役割です。
減価償却費分の現金が残ってない理由には、借入金の返済もあります。会計上の費用ではありませんが、現金支出があります。この返済資金になっています。
改修資金がないというのは、改修しない理由ではありません。
事業として必要な投資は何か。それは、いつ必要なのか。
その投資に必要な資金を、いかに準備すれば良いか。
これを経営の視点から、計画的に対策しておくこと。
視点は、こちらです。