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「不動産ビジネス 成功への道」
-第20回-
ほめると業績向上
ほめて育てる。
先日、ある人の紹介で、“ほめる達人を増やす”という目的で活動されている協会の理事長と、ランチを食べながらお話を聞くという機会がありました。
紹介してくれた方は、日本では“ほめて”人を育てることができておらず、しかも、それは、その方が知る限りでは日本と韓国だけ。その他の国では、人をほめて育てているということです(意外でした)。
これまでも、“ほめて育てる”ということは、言われてきました。やってみようと取り組んだ方は多いと思います。しかし、なかなか上手くいかない。
なぜでしょうか。
“ほめなくては”という気持ちだけで、心の底から相手の良さを見ようとしていないからかもしれません。
“どうやってほめれば良いのかわからない”という方も多いでしょう。
この協会(一般社団法人日本ほめる達人協会)では3級から1級までの検定があります。協会のホームページによると、採用した企業の業績は平均120%になったということです。
ほめることで、相手は自信を持ち、勇気がわく。
しかし、単にほめれば育つかというとそうでもない。
相手のために厳しい指摘をするにも、まず、どこかに価値を認めてほめたうえで、相手のためになる指摘をするということです。
相手が聞く耳をもってはじめて、指摘も相手の心に届くということでしょう。
また、ほめることができるということは、“ほめることができる”人になったということでもあります。自分自身のためでもあります。
貸ビル経営も、日々運営するために、清掃、警備、設備点検、工事、テナント誘致など、多くの人の協力が必要です。
その人たちが、気持ち良く働いてくれるか、仕事として受託しているから・・・という気持ちで働くか、大きな違いがあります。
特に、お客様であるテナントと接する人の気持ちは、テナントにも伝わります。
居続けたいビルと思われるか、そうでないか。
それは、結局は、ビルの収益性に影響します。
ちょっとした一言が、相手の気持ちを動かします。
気持ちよく働いている人が多いビルは、雰囲気が違います。
ビル経営は、企業が気持ちよく働ける場を提供すること。それが収益につながります。
ビルの経営者は、企業の経営者と同じで、多くの関係者を動かすことが重要な役割です。社員の代わりに委託先に仕事を行ってもらう部分が多いというだけです。
あなたのビルは、いかがでしょうか。