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「不動産ビジネス 成功への道」
-第8回-
究極のリピーター
どのような商売でも、基本は「売上=単価×利用回数」です。
つまり、売上を増加させるためには、単価を上げるか、利用してもらう回数を増やさなければなりません。
新規のお客様を獲得するために、チラシをまいたり、広告を出したり、様々な活動をします。
いったん利用してもらったお客様は、継続して購入してもらうための努力をします。既存のお客様に再度購入してもらうコストは、新規顧客の獲得と比べるとはるかに小さくなりますが、継続してもらうための取り組みは、とても大切です。
さて、ここで、賃貸オフィスビルのことを考えてみましょう。
賃貸借契約の期間は、2年とか3年が多いですが、多くの場合、契約を更新します。つまり、いったん、入居すると、その後、何年間も継続して入居しています。その間、毎月家賃を支払ってくれるのです。
しかも、毎月、数十万円とか数百万円という高額です。
お客様が継続的して利用してくれるという点でいうと、他の商売と比べると、はるかに有利な商売です。
では、あなたのビルで、今入居しているテナントに対し、それに見合った扱いをしているでしょうか?
究極のリピーターとして扱っていますか。
賃貸オフィスビルの場合も、20年以上前は、家賃が上昇傾向にあったので、テナントが退去したほうが高い家賃を受け取れるという時代がありました。そのような時代ははるか昔であると頭では理解していても、行動が変わっていないのではないかと思われるビルオーナーもいます。
特に、貸ビル業を、投資先、資産形成、相続対策など、商売と思っていないと、そのような行動をとってしまうのではないでしょうか。
利用していただいているテナント企業に、“快適なビジネスの場を提供しつづけることによって、毎月家賃をいただいている”という意識をもって、そのような場を提供しているか。
ビルの雰囲気・設備の仕様、そして日々の対応を今一度、確認してはいかがでしょうか。